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2005.10.23

昔々、あったずもな

「むかしむかし、こんな話があったそうな」
岩手の方言です。
おばあちゃんが孫に昔話を聞かせるときなど、こんな出だしで始めるんだそうですよ。

岩手県と言えば柳田国男の「遠野物語」が有名ですが、遠野地方に伝わる逸話や伝説、おとぎ話などを収集したもので、多くの話が「昔々あったずもな」というくだりで始まります。

年配の方は「まんづ、町さクマが出たずもな(まあ町にクマが出たって言うもんな)」といった感じで使っています。

この「ずもな」という独特の言い回しを地ビールの名前にしたのが
ZUMONAビール(上閉伊酒造株式会社)
ずもなビール
写真では光ってしまって良く分からないのですが(汗)、遠野に住む妖怪の代表選手カッパがイラストになってます。

結婚して初めて岩手に帰省したとき、何が苦労したって、みんなが何を言ってるのかサッパリ分からなくて、いちいちダンナに通訳してもらわなきゃいけないのが大変でした。
始めはみんな気をつかって私でも聞き取りやすいように話してくれるんですが、話が盛り上がってくるとつい生粋の方言に戻っちゃうんですね(笑)。
今でもお年寄りの話すことは半分も理解できてないかも知れません(汗)。

でも、さすがに若い人は、生粋の方言を使うことは少なくなりましたね、これはどこの地方も似たようなもんかな。
教育やテレビの影響、あるいは「なまりはカッコ悪い」みたいなイメージがあるからでしょうか。
私なんかは共通語しかしゃべれないから、方言と共通語を駆使できる人ってバイリンガルみたいで逆に「すごい!」とか思っちゃうんだけどなあ。
せっかくのお国言葉が消えつつあるのはちょっともったいない気がするんですが、なまりを持たない者の勝手な悩みなんでしょうね。

もちろん締めくくりの言葉もありますよ。
「どっとはらい」「どっとはれ」
これは「おしまい」という意味ですね。

そう言えば、遠野物語には妖怪話やおとぎ話も出てくるけど、何気ない生活の出来事(熊に遭遇した、とか山菜採りに行って道に迷ったとか)なんかも書いてあって、今でも年配の人に聞くと「あの話は誰々さんちのじいさんの話」など、実話もたくさん出てきます。

岩手の方言はここでも聞くことができます。
岩手方言辞典
--北三県合同プロジェクト方言によるインターネットTV局JENGO-TV JAPAN--

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どっとはらい

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コメント

各地の方言は大事にしてもらいたいですね。
旅行に行っての楽しみの一つが、
お国言葉を聞く事だったりししますから。
本気で早口でしゃべられると訳が判らなくなるでしょうけど、
それだけ直に触れ合っている様な気がして
嬉しくなります。

投稿: なおくん | 2005.10.23 17:05

漱石の「坊ちゃん」でしたか、「ぞな、もし」って言い回しに江戸っ子が憤りを感じるくだりがありましたが、初めて聞く方言の連発って確かにびっくりしますね。
ウチの奥さんの両親がどちらも茨城の「ど」が3つ付くくらいの田舎なんですが行った時はさっぱり会話が分かりませんでした。語尾のイントネーションが変わるくらいなら内容把握には問題ないんですが、「ごじゃっぺ」を始めとする茨城製特有名詞を連発されるとお手上げですって。三佐も多分そういったところで手も足も出ないダルマ状態になったのでは。

さて現在生まれた土地から50kmというところに生息しているワタクシですが、利根川超えただけで言葉が違うな、と思うことが良くあります。北埼玉も完璧な標準語じゃなくて時々へんな言い回しがあったりしますが、それに輪をかけてることが多々あり。

この前同僚(地元出身)が外から電話をかけてきた時「**課のマツダさんいます?」と私に聞いてきたんですが、「マ」だけ高いイントネーションだったため聴き取れず「え、ごめん誰?」と何度も聞いてしまいました。このあたりではマツダという名字だとそういうイントネーションになるそうです。これにはびっくり。

投稿: 曹長 | 2005.10.23 22:49

>なおくんさん
新幹線などに乗ってると方言を聞くことはあまりないけど
これが在来線に乗り換えたとたん、方言があふれて、
ようやく「ここに来たな」って実感できたりしますよね~。

>>各地の方言は大事にしてもらいたいですね。

本当にそう願ってしまいます。
明治時代になって共通語を作ろうって話になってから
方言はあまりよろしくない、という風潮ができたのが
方言を話す人が少なくなった原因のひとつかも知れませんね。
特に東北弁などは「ずーずー弁」とか言ってバカにされたり笑われたりしてますね。
でも、そんな風に笑われるってことは、それだけ親しみのある
柔らかい言葉だからなんだろうな、と最近は思うようになりました。
言葉ってそれを使う人の性格にも影響するような気がします。
岩手の人はみんな親しみやすくて親切だし
江戸っ子は威勢は良いけど、ちょっとキツイ感じがしますもんね。
大阪の柔らかいけどねばりのある言葉はやっぱり商人のそれって感じです(笑)。

>フランカーさん
坊ちゃんの性格、今読むとものすごく腹が立つんですが(笑)
まさに、なおくんさんへのコメントにも書いたとおり、
江戸っ子の威勢の良さと、きつい性格を端的に表現してますよね。

岩手はねえ、「釜石」とか「遠野」と言った固有名詞はなんとか分かるんですが(汗)
あとはもう・・・って感じですよ。
もちろん、都市部の人や若い人はもうそんなことはないけど
電車(正確にはディーゼル車)に乗り合わせたおばさんたちの会話を聞いてると
海外に来たような気分になれます。
イントネーションどころか発音からして違う上に、
「まんづねまってけで~」とか言われると、もうね。
・・・なんて、あんまり書くと、ダンナに怒られるな(笑)。

私のお母さんは北埼玉、というか花園付近の農家の出身なんですが
方言、コッテコテですよ~。
ジャンルとしては群馬と似てますよね。
「て~、そうな~ん?」とか「いら沢山あるんだいねえ」とか言いますよね~。
ただ、母はそういう「農家」とか「方言」とか田舎っぽいのがイヤで
東京の人と結婚したので、今は自分の親の前でも方言は使いません(笑)。
そんなんで、私もちょっと聞いただけで
「この人、埼玉だな」ってすぐ分かります(笑)。

投稿: しのぶ | 2005.10.23 23:44

しのぶさん、
>ZUMONAビール

これ、ごめんなさい(笑)笑えるよ~~。まんまやん、みたいな。
でも、一見カッコイクみえるとこがまたミソですね(笑)。

そういえば
>「どっとはらい」「どっとはれ」
>これは「おしまい」という意味ですね。

ああこれ、分からなかったんです。
「なんかおまじないめいた言葉なのかな?」と勝手に推測してました(おい)。
「はらい=おはらい?」という単純な思考の為ですな(汗)。

そういえば方言と言えば、学生時代に、茨城から上京してきた友人に対して
「言葉直ってきたよね」と言ったら、「みんな、方言が直るって言うけど、その言い方イヤ」と
言われて、当時はポカンとしてたんですが(汗)、今は確かに“直す”って
言い方はヘンというか、失礼な言葉かも、と思います(気付くの遅すぎ……)。

投稿: coply | 2005.10.25 21:30

>coplyさん
>>でも、一見カッコイクみえるとこがまたミソですね(笑)。

そうそう(笑)、こうやってアルファベットで書かれると
ドイツかどっかの地ビールかな、とか思っちゃいますよね(笑)。

「どっとはらい」「どっとはれ」については
この言葉自体には特に意味とか由来みたいのはないみたいで
たぶん「やれやれ」とか「ほいほい」とか、そういうかけ声みたいなものなのかなと。
うーん、ちょっと違うか?(笑)
私が岩手の人に聞いたときは
「どっと晴れろ」というような意味だ、って聞いたことがあります。
「いろいろあったけど、天気が晴れるようにすっきり円満に終わるといいな」みたいな。

>>「みんな、方言が直るって言うけど、その言い方イヤ」と

なるほどねえ、私もそういう感覚は持っていたかも知れません(汗)。
方言って何百年という歴史の中で培われたものだけど
共通語なんて、つい百年ほど前に人が無理矢理作ったものですもん、
格が違いますね。
私も反省することしきりです。

投稿: しのぶ | 2005.10.26 00:28

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