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2006.06.12

鳥の巣とアリアンツ・アレーナ

建築好きのみなさんこんにちは。
今日はワールドカップの話をします。
と言っても私はサッカーのことはまるで分からないので、スタジアムの話です(笑)。

今、全世界の人が注目しているのがここですね。
アリアンツ・アレーナ
FCバイエルンの新ホームスタジアムで、ドイツ・ワールドカップの開会式会場ともなったミュンヘンの巨大スタジアムです。


いずれもWikipediaより

このスタジアムを設計したのはスイスのヘルツォーク&ド・ムーロン(herzog and de meuron)という建築家ユニットです。
ジャック・ヘルツォークとピエール・ド・ムーロンというこの2人、今や世界で最も脂がのってる建築家じゃないでしょうか。
彼らが得意とするのは、斬新な素材の多用と、そして他に類を見ない斬新なデザインでしょう。
このユニット、作品を作れば作るほど、加速度的に不思議度が増していってるように思います。

もちろん日本でも彼らの作品を見ることができます。
プラダ ブティック青山はパッと見ただけでも、ものすごいインパクトがあります。

そして、2008年に開催される北京オリンピックのメインスタジアム「国家体育場」が、やっぱりこの人たちの作品なんですねえ。
いや、これは偶然なんかじゃなくて、それだけヘルツォーク&ド・ムーロンの勢いが絶好調だという証拠なんでしょう。

スタジアムはコンペ(設計競技)によって選出したのですが、その作品集がこちら。
国家体育场(2008奥运主体育场)建筑概念设计方案竞赛应征方案展示
受賞作品はこちらだそうです(なぜか小沢一郎さんのサイト)。

部材が複雑に絡み合って互いを支え合う構造になっていて、この外観から愛称を「鳥の巣」と名付けられています。
残念ながらパブリック・ドメイン画像が見つからなかったので、ここで紹介することはできませんが、これもまた強烈なインパクトのあるスタジアムですよ。
屋根には半透明の材料を使用しているため、スタジアム全体が柔らかな光に包まれ、プレイヤーも観戦者も強い太陽光に視線を遮られることがなくなるそうです。
ワールドカップって、どの試合を見ても天気が良すぎるせいか、日差しがやたら強くてプレイしにくそうだもんね、これがなくなるだけでだいぶ見やすくなるんでしょうね~。

・・・しかしこの体育場、大幅な予算削減のために、当初のデザインからはかなりかけ離れたものになるようですね。
本来は開閉式の屋根がつくハズだったんですが、これがなくなり鳥の巣の枝になるべき鋼材の数もだいぶ減るようです。
全体の雰囲気を損なわない程度の変更になる、そうですが・・・。
つい最近の建設中の写真もありました。
お?なかなか雰囲気保ってないかい???

で、私がいつも不思議に思うのは、こういう先進的なデザインをする人の建物って、当初の計画通りに建ったためしがないのはなぜなんでしょうか?
後から予算削減、なら仕方ないけど、「やっぱ構造的に無理でした」とかって、設計者のプライドとしてどうなの?

それと、新進気鋭と言われる建築家が設計した建物って、町の雰囲気ぶち壊してるのがとても多いように思うんだけど、これって誰も何も思わないの?
いやあのルーブルのガラス・ミラミッドとかポンピドゥ・センターとかって明らかにあの場所にあるのは変でしょ(あ、言っちゃったよ)。
教えてプロの人。

しっかしこう見ていくと、日本の代々木体育館(国立屋内総合競技場)って40年以上経ってるのに、やっぱすごいですね。
アリアンツ・アレーナのボンレスハムみたいなドームよりずっと洗練されてると思うよ。

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建築・アート」カテゴリの記事

コメント

的はずれなコメントになるかもしれませんが・・・
建物を設計する人または集団が,造ろうとする建物に対して①意匠性,②周辺環境との調和,③実用性,④施工性,⑤経済性,のうちどこに重きを置くかで建物の評価が変わってくると思うんです。

東京都庁を設計した○下○三さんは雨漏りがひどいという苦情を受けて「私の仕事は建物を引き渡すところまでです。」と言い切った,という話からは③を軽視していることが分かりますし,シドニー・オペラハウスの場合①は高いけど④が低くて完成までに何度も設計変更をした,なんていう例があったり,国立で訴訟になっていたマンションは②をあまり考えていなかったということでしょう。

私は建築というのは芸術作品や美術品を造る行為ではないと思っていますが,とかく建物って①で評価される(それも完成した時点で)ことが多くて,優れた建物というのは①~⑤のバランスが取れたもののはずなのに,人間がその中で生活したり仕事をしたり,メンテナンスしながら30年,40年使って行くという視点が後回しになりがちなのが現実のようです。

「建築」と一口で言っても分野が専門ごとに細かく別れているし,携わる人の裾野も広いのでなかなか難しいことなんでしょうね。

投稿: hideandseek | 2006.06.13 19:06

>hideandseekさん
コメントありがとうございます~。
そうなんですよね、どうしても意匠や表現の方に重きが寄ってしまって
肝心の実用性がないがしろにされている建築がとても多いんですよね。
いつも私が不思議に思うのがまさにこの点で
「建築家として最低限の基準を果たせなくて満足できるものなのか」
ってとこなんですよね。
日曜大工のお父さんだったら、
「犬小屋作ったのに、うちの犬には小さかった」でも良いんですが
プロが金もらって作って「雨漏りしました」で、よく平気でいられるなと。
施主さんだって「このデザインだから」と頼んだのに
できあがったら全然違ってた、なんてガマンできるんでしょうか。

丹下先生(あ、書いちゃった)の雨漏りの話は初耳なんですが
ご自身の設計した作品を「実物大の模型」とか
「次の作品のための試作品」とおっしゃっていたのは私もよく聞きました(笑)。

>>私は建築というのは芸術作品や美術品を造る行為ではないと思っていますが

おっしゃるとおりです。
もちろん、芸術性も大切な要素のひとつですし
美しい建物は人の心を豊かにしたり、街に彩りを添えるものでもあります。
この記事のようなスタジアムやリゾートホテルなんかは
訪れる人々をワクワクさせるような奇抜なデザインでも良いと思うんですよね。
しかし芸術性や奇抜性を優先するあまり、人の生活に支障を来したり
ともすれば死傷者を出すようなものはすでに建物とは呼べない、
存在そのものが罪悪であるとも思います。
「建物は住むための機械である」という言葉、
私はあまり好きじゃなかったんですが(もっと色気もほしい、みたいな 笑)、
いろいろ考えていくと、やはりここに集約されていくのかなあと感じました。

投稿: しのぶ | 2006.06.13 23:54

しのぶさん、Aloha・・!。

建築とは・・・、
自分は”機能美”・・・だと思っています。
例えば、マンションは”人が住んでナンボのもの”であり、
競技場は”競技をするための器”でしかないと思っています・・・。

実際の設計での、建物の外観や形って
”法律”や”機能”をなぞって来る事が多いです。

そして、hideandseekさんの仰るように
①から④の全てを満足させて設計業務 が完了します。

大先生、になると先生のイメージが最優先になるのでしょうが・・・。

昔、丹下先生の門下だった友人が言っていました。
例えば、先生のところに都庁のの設計依頼(コンペなのかな)が有ると。
丹下先生が今回は
「五月雨が空から降り、木々や葉の間を伝い
山々の地に染み込む・・・、
その命達は山肌の間から甦り小川のせせらぎとなる・・・。」
「その小川が集まりやがて大河と成って大海原に流れ込む・・・」
そんな、建物にしたい・・とのたまうと。
競争心お旺盛な門下生達が一晩で先生のイメージであろう建物の
エスキスや模型を造るそうです。
先生はその作品をチョッと眺めると数日後
誰もグーの根がでないスゴイイメージを
披露する・・・って言っていました・・・。

ほんとかな・・?(笑。

この事書き出すと止まらなくなるので・・・
長文失礼致しました。

ではでは、Mahalo。

投稿: jazz | 2006.06.14 15:00

>jazzさん
Aloha!!!いえいえ!長文コメント大歓迎です!

そうですね、たいていの設計事務所はあまり「冒険」はしないで
機能(使い勝手)や構造(安全性)を主眼においた設計をしてますよね。
メジャーな建築雑誌に作品が掲載されるような先生の作品は
確かにひとつの鑑賞物として成り立つくらいハッとさせるものが多いですが
逆に「使いにくそう住みにくそう」と思ってしまうものも多くないですね。
遠目に見ると美しいけど、近寄ってみるとアバタが目立つ、というような。
それでも日本では大先生と言われるような人の設計したものでも(笑)
ディテールの美しさは世界一だと私は自信を持って断言します。
目地ひとつとっても寸分の狂いのない正確さですもんね。
(アメリカあたりの建物はこの辺りがものすごくテキトーだと思いました)

・・・せ、先生の都庁に対するイメージってそうだったんですね。
雨の雫が集まって海に・・・(なんか分かるような分からないような 汗)。
ただ、著名な方のエスキースは、たとえイタズラ書きのように描いたものでも
なんというか、重みが全然違いますね。
こういったところが天才の天才たる所以、なんでしょうか。
丹下先生の新都庁、私は好きです。

投稿: しのぶ | 2006.06.15 12:00

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