恐竜の姿勢
いったいいつから恐竜に興味を持つようになったのか、自分でも定かじゃないんですが、たぶん、子供の頃に親に恐竜の絵本か何かを買ってもらったのかも知れません。
あまり古い本は処分したりして今はもうないんですが、手元には80年代に出版された本が残っていました。
それを見ると、現在定説とされている姿とはずいぶん違うのが分かってちょっと面白いんです。
たとえば、これはブラキオザウルス(首長竜)のイラスト。
尻尾が下に垂れ下がって、首がキリンのように真上に伸びています。
映画「ジュラシック・パーク」でもブラキオザウルスが登場しますが、この時代は首長竜は背の高い木の葉を食べていたと考えられていたので、こんな風に首がビヨーンと伸びてたんでしょうね。
今の首長竜はこんな感じ、これはセイスモサウルス。
尻尾も首も地面と並行に伸びていて、首を左右に振ることはあっても上に伸ばすことはあまりなかったと考えられています。
そして、こちらはティラノザウルス。
ゴジラのように背筋を伸ばしてスクッと立っています。
尻尾は地面にはついてないけど、この姿勢だと気を抜いたら地面につきそうですね。
今のティラノザウルスはこうです。
やっぱり頭と尻尾を地面に並行にして姿勢を低く保っています。
確かにこの姿勢の方が、「獲物に飛びかかる体勢」っぽいですよね。
今の姿勢になったのはいろんな理由があります。
ひとつには、恐竜の足跡の化石に尻尾をひきずった跡が見あたらないこと、そして構造学的にこの姿勢の方が無駄がないそうです。
この姿勢は吊り橋の構造に喩えられることが多いですが、あるいは綱渡りをする人が横に長い棒を持って歩くのと同じ感じ、でしょうか。
股関節を支点としたときに、体を寝かせて歩く方が全体の釣り合いが取れてエネルギーの消費が少なくて済む、という訳です。
恐竜と言えば、1億6000万年もの繁栄の後、プッツリと消滅するように絶滅したと言われていますが、これも現在は違う説が有力になっています。
もちろん、多くの恐竜たちは絶滅の道をたどったのですが、中には違う姿になって現在も生き延びているものがいるのです。
私たちがどこでも見かける鳥に進化したと言うのですね~。
生ゴミとかあさってるカラスも、クルッポーとか言って公園をウロウロしてるハトも、実はティラノザウルスの子孫だった、なんて思うと、ちょっと尊敬しちゃいますねっ。
もちろん、これらの説も、「今はそう言われている」というだけで、今後、全く別な説が出てくる可能性もあります。
私たち人間は、まだまだ恐竜のことはほとんど分からないことだらけ、なのですね。
オマケ:先日、「恐竜の壁紙いろいろ」で紹介した小田隆さんがイラストを描かれた本が出版されました。
私も買っちゃったよ~。
うーむ、恐竜街道爆走中~。
追記:すっげえ!メンテ終わったらココログさくさくだ~~っ!
これでフリーにも負けないぞっ!
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コメント
そういや、タミヤ模型の1/35のステゴザウルスを作りかけたのですが、尻尾が下がった一昔前の姿勢だったので、途中で嫌になってやめました。
投稿: 南郷力丸 | 2006.07.13 14:42
ココログ軽くなったけど週末歳とったせいか1kg重くなっちゃったよ(危)
先日から家族でコレ見てるんだけどね。
http://www.bs-asahi.co.jp/bbc/index.html
ハイビジョンの高度なCGにすげぇーって感嘆してたけど、確かに肉食系も草食巨大系も低い体勢で動き回ってたよ、さすがBBCだね。
で、うちの1年坊主に「おまい、恐竜と人間が戦う映画見せてやろっか?」とジュラシックパークだかロストワールドを見せてやろうかと思ったら「そんなありえない話やだよ、こっちの方がいいよ」と冷たくあしらわれました(泣)
で、奥方に「こういう映像はやっぱでかい画面で見たいよなあ、そろそろ40インチクラスの液…」と言い終わらないうちに「だめ」と冷たくあしらわれました(泣)
投稿: 三尉 | 2006.07.13 15:33
そうそう、こんなでした、こんなでした♪
今からしてみるとこの時代のティラノザウルスって手の小ささが妙に目立ってへんてこなんですけど、当時は「すご~い、おっかな~い」と感心して見てましたっけ…。
そのとき読んだ本には、「恐竜はわからないことだらけだけど、骨しか残ってないからどんな皮膚をしていたのかが一番わからないことだ」って書いてあったのを思い出しましたよ。わ~、なつかしいなぁ(笑)
投稿: sumi | 2006.07.13 18:13
思わず、週刊恐竜ザウルスを引っ張りだしそうになりました。
そういえば、雷竜は水中に住んでいたなんて説も載っていましたよ。
キリンのような姿勢だと思われていたからこそ、ですね。
投稿: 豪 | 2006.07.13 18:18
今はクリップの方がダウンしてますなぁ。
投稿: 南郷力丸 | 2006.07.13 23:18
>南郷さん
フィギュアとかだと、ものによっては未だに20年前の姿のままだったりしますよね。
だけど、天下のTAMIYAが今でもそのまま売ってるんだとしたら
ちょっと問題アリかも。
海洋堂なら3年前からちゃんと並行姿勢の恐竜出してますよ、食玩で。
>>今はクリップの方がダウンしてますなぁ。
なんかもー、どいつもこいつも・・・・。
>三尉
えっ!!!!ちょっと何これ私知らないよこの番組!!
・・・と思ったら朝日のBSなのね・・・。
うちでは観られないや・・・。
いやいや、ジュラシックパークもなかなか見事ですよ~。
やっぱりテレビ番組とは費用も手間もケタが違うかんね~。
私はこのシリーズのDVDをボックスで持ってるんだけど(汗)
本編を作るために、アニメーションの映画を1本試作してるのよ。
で、これがもう、この試作品で充分客取れそうな勢いの完成度でした。
10年以上前の作品なので今の定説とは微妙に違う部分もあるし
(今はティラノザウルスはあんなにガシガシ走れないことになってる)
まあ、今の説だって絶対正しい、って訳じゃないしね~。
あと、実はけっこうグロいシーンもあるんで
(スピルバーグって妙なとこリアルに作るよね)1年生だとちょっとキツイかも・・・。
>>で、奥方に「こういう映像はやっぱでかい画面で見たいよなあ、そろそろ40インチクラスの液…」と言い終わらないうちに「だめ」と冷たくあしらわれました(泣)
どこのご家庭でも同じやりとりが繰り広げられてるものなのね。
実は我が家でも・・・・(笑)。
>sumiさん
こないだNHKのBSで1966年だったかの映画で
「恐竜100万年」というのをやってたんですけど、
実はとてもシリアスなストーリーのハズなのに、
今観るとゲラゲラ笑ってしまうんですよ~。
だって、恐竜がどうがんばってもイグアナとかカメを大写しにしたもの・・・。
しかも人間襲ってるし~~~。
そうそう、ティラノザウルスってものすごく手が小さいですよね。
もうこんなんじゃ使い物にならなかっただろうなあ。
イラストを見ると、手がハムスターみたいにきちんと胸の前でたたまれていて
ちょっぴりかわいくないですか?ないですね(笑)。
>>、「恐竜はわからないことだらけだけど、骨しか残ってないからどんな皮膚をしていたのかが一番わからないことだ」
あーこれは今でも同じなんでしょうね~。
皮膚の部分はどうしても無くなっちゃいますもんね。
最近は羽毛がついた恐竜なんかも発見されてるけど
それでもどんな色をしてたかまでは分からないんでしょうね。
イラストやフィギュアによっては極彩色の派手な模様のついた恐竜なんかもあって
いろいろ想像して描いてるんだろうなって思います。
>豪さん
そうそう!ありましたねえ、体が重くて足で支えきれないから
ずっと水の中にいたとかって。
どうしても陸を歩くときは腹ばいになって這って歩いてたとか・・・。
あと私が聞いたすごい説で
「大型恐竜は際限なく大きくなるので、体重を支えきれなくなったらそこが寿命」
ってのがあって、子供心にも「これはひどい」と思ったものです(笑)。
週刊恐竜ザウルス・・・何でしょうそれ?
あっ!ディアゴスティーニか~~。
おお、ありました、これですねっ。
http://www.deagostini.co.jp/dea/product/din.htm
けっこうよくできてるじゃないですか~。
でも確かにみんな首が上に伸びてたり、良い姿勢で立ってたりしてますね。
恐竜立体ギャラリーがビミョーにほしいです(笑)。
投稿: しのぶ | 2006.07.14 01:03
だから、ティラノザウルスは手が小さいんじゃくて、手以外が大きいんですって。。。
ふと思ったんですが、ユーザーの不満軽減には、フリーを重くする、という方法もありますね。
投稿: 南郷力丸 | 2006.07.14 17:04
>南郷さん
ティラノザウルスは肉食恐竜の最終進化形であり、
それ以前の肉食恐竜はみなさん、彼より手が大きかったから
やっぱりT-REXは手が小さいんだと思います。
と、マジレスして場をしらけさせたところで
コバヤシさんに倣って私もフリー版にここのログをそっくりコピーしてみました。
一気に50MBほど放り込んだ形になるので
これでフリーも少しは重くなったかなと思います。
投稿: しのぶ | 2006.07.15 00:12