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2006.10.11

お葬式

すっかりご無沙汰しちゃってましたが(汗)、なんとか元気に生きています。
先週、何の前触れもなく唐突に岩手に帰省したので、勘の良い方はお察しかと思いますが、あちらで葬式がありました。
亡くなったのは94歳のお祖母さんだったので大往生。
岩手でのお葬式の風習が分からず、いろいろ迷惑をおかけしちゃいましたが、なんとか滞りなく送ることができました。
ところが、葬儀が終わった翌日に、今度は埼玉に住んでいた親戚が亡くなり、慌てて東京に戻ることになったのです。
・・・そんなこんなでようやく落ち着いたのがついこないだ、という訳でした。


さて、私は東京生まれ東京育ちで、私も両親も関東から出たことがありません。
それで関東式の葬儀しか知らないのですが、宗派によって読経や焼香の回数などに多少の違いはあっても、基本的な手順はほとんど同じです。

今回、岩手の葬式に参列して少なからず驚いたことがありました。

私が今まで経験した葬儀の順番はこんな感じ。
*「通夜」→「告別式の後火葬」→「四十九日に埋葬」

しかし今回の葬儀はこうでした。
*「通夜」→「火葬の後告別式、その日のうちに埋葬」

これはかなり驚いたというか、これでは告別式に来た人は本人に会えないことになっちゃいますよね。

なぜこの順序なのか地元の方に聞いたのですが、私たちが東京方式の順序の意味を知らないのと同じように、
「そう決まっているから」
という感じで誰もご存じない様子でした。

どうやらこの順序はこの地域に限ったことではないらしく、長野や北海道の一部でも告別式より火葬が先、というところがあるようです。

疫病の発生を防ぐために火葬を急ぐのでは、という話も聞きましたが、どちらも火葬する日は同じなので、あまり説得力はない気がします。
ただ、土葬が普通だった時代は告別式の後に埋葬していたのですから、土葬が禁止されている現代では、告別式には埋葬できる状態、つまり火葬が済んでいなければならない訳です。
むしろ、亡くなってから49日間も埋葬しないで家に置いておく関東方式の方がおかしいのかも知れません。

他にも、関東ではあまり見かけない興味深い風習がたくさんあったのですが、それはまた別な機会に。

なお、真言宗のお坊さんに聞いた話ですが、人は母親のお腹の中にいるのが十月十日、それに49日を足すとちょうど1年になるのだそうです。
そして、49日の間、閻魔大王に最後の審判を受け、極楽往生できるか地獄へ落ちるかが決まり、その後ようやく仏となれるということです。

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コメント

 十月十日というのは、最初がヒトツキだから、9ヶ月と10日で280日で、49日たしても329日というツッコミはさておいて、関東じゃ告別式の場所と墓場が近くというケースは少ないでしょうから、物理的にも無理でしょうね。

投稿: 南郷力丸 | 2006.10.12 01:57

>南郷さん
そういえば、妊娠期間て38周だから、確かに計算合わないわ。
なんだあの坊主・・・。

確かに、我が家の場合も墓地は車で30分ほど行かなくてはならないし
家によっては何時間も離れた場所にあるから、
葬儀が終わったら即日埋葬、ってのは難しいですね。
てことは、この関東式?順序は火葬が一般的になってからできたのかな?
岩手あたりだと、徒歩でも行ける場所に墓地があって
みんなでいろんな仏具?神具?を持って墓地まで行列を作っていきました。

後から思い出したんですが、埼玉の私のおばあちゃんちでも火葬は告別式の後なんですが
埋葬は当日やってました。
墓地までは歩いて行ける距離で、やっぱりみんなでいろんなグッズを持って
行列作って行ったように記憶しています。
あの辺は折衷型か?

投稿: しのぶ | 2006.10.12 14:05

おばあさまのこと大変でしたね、病気でもされてるのかと心配しておりました…。

>計算が合わない

きっとね、仏様の功徳でワープしたんですよ。←おい

投稿: sumi | 2006.10.12 16:51

待ってました!お葬式の話題。
いや、でも不幸って重なるんですねー。同じタイミングで二親戚のお葬式とは…。
確かおぼろげですが、うちの実家の方も「通夜」→「火葬の後告別式、その日のうちに埋葬」の順だったような気がします。岩手独特のものなんでしょうかね。今度実家に電話した時、確認してみます。

そう言えば、ヨガの儀式に参加した事あるんですが、お経を繰り返し108回詠んでいましたよ。除夜の鐘も108回でしたっけ?なんかその辺、数的にヨガも仏教も関係してるんでかねー。あ、なんかちょっと脱線してしまいました(笑)。すいません、数の因果関係といえば…と思って書いてしまいました(笑)

投稿: endunham | 2006.10.13 01:01

>sumiさん
お気遣いありがとうございます。
大往生ということもあって、厳粛でありつつ、なごやかな雰囲気に包まれた、
とても良いお葬式でした。
岩手では自宅での葬儀でして、祭壇以外は何もかも手作りのとても暖かいお葬式で、
東京などで見慣れた斎場でのお葬式が、
とっても味気ないものに見えてしまいました・・・。

もちろん、自宅での葬儀の方が、親族も近所の人も大変ではあるんですが
(私も正直、疲労困憊でした・・・)
やっぱり亡くなった人を送るというのは、本来こうあるべきなんだろうなと。

>>きっとね、仏様の功徳でワープしたんですよ。←おい

ああ、sumiさん、優しい人だ(涙)。
こういう逸話って、なんというか、遺族の心が少しでも安まるように
多少こじつけの部分はあっても良い話が多いですよね。
「死んだらみんな仏様」という考え方も、現実的に考えれば
「それはないだろう」って言ってしまいそうですが(笑)
「成仏」という形で亡くなった方がうかばれるという話にしといた方が
残された者には何よりの安心感を与えるんだろうなあと。

>endunhamさん
あ、宮古の方でもやっぱり同じ順序なんですね。
これはどうも岩手だけのことではなく、
長野とか、あるいは埼玉でも山の方(汗)に行くと、
この順序で葬儀を行う地域があるようです。
これは私の勝手な想像なんですが、
こっちの方が本来の葬儀のあり方のような気がしています。

108回と言えば、数珠の数も108個ですね。
数珠は文字通り「数を数える珠」のことで、
念仏を唱えるたびに珠を1つずらしていけば、
ちょうど一周で108回唱えたことになる訳です。

そうそう!これも岩手で初めて経験したんですが、
ものすごーく長い数珠をみんなで回しながら「南無阿弥陀仏」を唱えましたよ。
岩手県のサイトに紹介されてるのを発見しました。
http://www.pref.iwate.jp/~hp0910/korenaani/f/026.html
「百万遍」というのだそうですね。
この数珠をみんなで回して33周させるんですが、
翌日肩が激しい筋肉痛になってみました(大汗)。

あとね!!!
endunhamさんのとこでは、葬式の最後に神主さんがやってきますか?
今回の葬儀は曹洞宗だったんですが、式の最後に神主さんが祭詞を唱えてました。
もしかしたら、これは初七日の繰り上げ儀式だったのかな。
あるいは忌み明けの儀式だったのかも知れませんが、
あの場であまり根掘り葉掘り聞くのもはばかられちゃって・・・。
(ただでさえ最近、「東京の嫁さんはよくしゃべる」と言われてるもんで 笑)

投稿: しのぶ | 2006.10.13 02:08

岩手県北の親戚の時は、「通夜」→「火葬の後告別式、埋葬、法事」という感じでした。お通夜と葬式は自宅開催。法事は近くのセレモニー・ホール(兼結婚式場)。
告別式の後、近くの墓地に行き、アイテムを持ってぐるぐる回りました。その後すぐ埋葬。
百万遍はやりませんでした。
岩手の沿岸の方ではよくやるのでしょうか。
結構、これを嫌がっている人もいたように感じます。

岩手の沿岸の方では、告別式の前にアイテムを持ってお寺の庭をぐるぐる回っていますね。
盛岡辺りでも順番は同じだと思います。ほとんどがセレモニー・ホールでやると思います。
葬式の時には「49日間仏様のおなかにいて、それから仏様になる」と聞きました。

葬式の最後に神主さんが登場するというのは、聞いた事がありません。

葬式の事は、「寒戸の姥」の**さんが異常に詳しいようなので、聞いてみて下さいね。

投稿: 南昌寺 小太郎 | 2006.10.14 14:19

>「百万遍」というのだそうですね。
えー、そんなものがあるうんですねー。いや~、私知りませんでしたよ。
私も随分長い事、宮古でお葬式経験してませんから。
ただ、なんて言うんだっけな~。えーと、お念仏を詠うおばあさんが3人くらい来ていたのを覚えてます。それは、確かお通夜だったかな…。

>葬式の最後に神主さんがやってきますか?
う~ん、よく覚えて無いんですが、記憶に無いですねー。
なんで、神主さんが来るのでしょう…。なんか意外です。

投稿: endunham | 2006.10.14 22:55

>南昌寺さん
私もアイテム持ってお寺の庭を回りました!
基本的に男性は紙や木で作った花やお菓子、龍を模したものなんかを持って
女性はお骨に結んだ「縁の綱」というさらしでできた綱をみんなで持ちました。
そして墓地の前でグルグル回るんですが、
カゴに入れた小銭(10円玉)を輪の中心にばらまく人がいました。
この10円玉を拾うとお守りになるということで、
私ももらって帰ってきましたよ。

百万遍のそもそもの由来は、京都ということなので
岩手に限ったことではなく、私の母の実家(埼玉県)でも昔はやっていたそうです。
どうも葬儀に関する儀式や風習って
地域や宗派によってかなり細分化されているようで
近所であっても家によって「うちはやる」「うちはやらない」と
はっきり分かれてるようですね。

>>葬式の時には「49日間仏様のおなかにいて、それから仏様になる」と聞きました。

私は49日の間は、自宅の軒下にいるのだと聞きました。
・・・ちょうど軒下にいたときに聞いたので、ちょっぴり背筋が冷たくなりました(汗)。

「寒戸の姥」の**さんって、今日本にいるんですかね(笑)。

>endunhamさん
今回、私は焼香に来る人にお茶を出す係をやってたんです。
それで、数人のおばあさんがいらしたときに
いつものようにお茶を出そうとしたところ、
「この方達は念仏の人たちだから、お茶っこは後でね」と言われて
念仏って何だろう?と思っていたら、百万遍の道具を持ってきた方たちでした。
実は同じ地域でも、百万遍をやるとことやらないとこもあるようで
地元の方でも、他の人のやり方を見ながら念仏唱えてる方が多かったですよ~。
神主さんの件も、「あらビックリ」って感じで見てる人がけっこういらして
同じ地域でも家や宗派、あるいは菩提寺によってもだいぶ違いがあるようですね。

投稿: しのぶ | 2006.10.15 14:50

しのぶさん、こんばんは。

最初はどなたか入院とかか?って思ってたんですが、穏やかに釜石界隈の写真をアップしているから逆に冠婚のほうかと考え直したり。失礼いたしました。大変でしたね。お連れ合い様もお疲れ様でした。

大船渡で生まれ育った私も例外ではなく、亡くなった方が形のあるうちに会えるのは近しい方達が集まる通夜までと思っていました。両親ともそうでした。

東京の会社関係の告別式の時に「穏やかな顔です。見てやって…」と言われて結構驚いたことがありました。

ここ10年くらいは回数こなした甲斐?あってか、どんな順番や送り方でもあまり動じず周りに合わせてます。自分の時はどうしてもらおうかな、なんて考えたりもしつつ…。

投稿: ちゃぼ | 2006.10.15 23:26

>ちゃぼさん
お気遣いありがとうございます。
式そのものは、とっても和やかで心に残るお葬式でした。
私が東京近辺で経験した葬式はどれも葬儀社にお任せのものばかりで
親族や知り合いにとっては、確かに手間のかからない式でした。
今回のように、「みんなで催す」お葬式は、確かに大変ではあるけど
亡くなった人を心からしのぶことができる、とても暖かい式だと思います。
今まで見てきたお葬式がとても味気ないものに見えてきちゃいました。

>>東京の会社関係の告別式の時に「穏やかな顔です。見てやって…」と言われて結構驚いたことがありました。

うん、確かに親族ならまだしも、仕事関係とか知人程度の人の顔を見せられても
どう反応して良いのか困ることがありますよね・・・。

私もできるだけ周囲の人の様子をうかがって
みんなと違うことをしちゃわないよう気をつけています。
例えば焼香は1回なのか3回なのか、とか。

そういえば、百万遍(ちゃぼさん、やったことある?)をみんなでやったときに、
先導の人が「南無阿弥陀仏」と言うと、他の全員が復唱するんですが
この人が最初「なみあむだぶつ」って言ってたんですよ。
そしたら他の全員もみんな「なみあむだぶつ」って言ってたので
あぶなく吹き出すところでした。

投稿: しのぶ | 2006.10.16 01:11

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