戦闘妖精雪風
今日のエントリーは、ごく一部の人だけに理解してもらえればいいです(爆)。
SHINOblogでアニメをお薦めするのは「おるちゅばんエビちゅ」以来です(笑)。
たいていの戦闘アニメって、やたら「萌え」の要素が強いじゃないですか。
いや、アニメだけじゃなくてドラマや映画もそうなのかな。
いたいけな少年少女が戦いに引き込まれてそれでも健気に戦うとか、恋愛話がフィーチャーされたりとか。
「愛するひとを守るために」というような悲愴な感情が前面に出されたり。
どうも私はそういう「湿気」があまり好きではないのです(あ、分かります?)。
で、このアニメにはそういう湿気がほとんど感じられないのが気に入りました。
原作は20年くらい前に書かれた神林長平のSF小説「戦闘妖精雪風」だそうです。
タイトルだけ見たときは「最終兵器彼女」みたいなもんかと思って全く興味がわかなかったんですが、たまたまCATVでやってたのをちょこっと見てみたら、これが意外にもハマッた!
全5巻のうち、やっと1巻をブックオフでゲットです(汗)。
主なストーリーはこんな感じでよろしいでしょうか。
突如南極に出現した超空間通路から謎の異星体JAM(ジャム)が侵攻してきた。 人類はその先鋒を撃退し、超空間通路の向こう側にある惑星フェアリィに基地を築いてジャムの侵攻を食い止めていた。 深井零は戦術戦闘電子偵察機スーパーシルフ「雪風」のパイロットである。 雪風には高度な中枢制御体(戦闘知性)が搭載されており、完全自律制御による高度な戦術判断や戦闘機動が可能だった。 彼の任務は、戦闘記録や敵の情報収集と、たとえ味方を見捨ててでもその情報を持ち帰ること。 他の戦闘機パイロットたちは、味方が撃墜されても高空から見下ろしているだけの雪風を「死神」と忌み嫌う。 深井零もまた雪風以外のあらゆるものを「関係ない」と切り捨てるまでに雪風が全てと信じていた。 しかし、ジャムと戦うことを第一目的としている雪風は、パイロットの生命など省みず、自律コントロールによる限界を超えた急機動、搭乗員放出すらやってのける。 「人間など邪魔だ」と言わんばかりの雪風の態度に、零は喪失感を味わう。 実際、JAMが敵と認識しているのも戦闘機などの機械であって、それにまとわりついている有機体(人間)は、あくまで機械の付属品としか思っていないフシがあった。 JAMとは何なのか、地球にそっくりなフェアリイ星、地球の戦闘機にそっくりなJAMの戦闘体・・・。 そしてこの戦争に、人間は必要なのか? |
こういうの「ハードSF」って言うの?
アニメーションとしての見所は、雪風を始めとした戦闘機たちのエアバトルなんでしょうけど、ストーリーそのものもとても硬派なんですよね。
アメリカの映画「ステルス」と似てる(てか、ステルスがパクッたの?)という話もありますが、あんな風に「俺様が一番」的なアメリカーンな要素は全くありません(笑)。
まあ、この雪風ってのがとんでもない戦闘機で、音速飛行中にいきなりUターンしたり、縦になってホバリングしてみたり、とにかくあり得ない動きをするんですよ。
小説では雪風の無茶な機動で搭乗員が死んだりするんですが、アニメではパイロットは平気な顔して乗ってますね。
この辺は多少、デフォルメが入ってるのかな、まあ元々フィクションだから、どうとでも演出は可能なんでしょう。
意外にも(爆)アニメ初心者(うっそだろ~~!)の私としては、このアニメってかなり完成度高いんじゃないかと思ってしまったけど、今のアニメってみんなこんな感じなの?
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コメント
1巻を入手したのなら特典映像を見れば、スタッフがものすごい情熱をかけてこの画と音を創り上げたのは理解出来ると思う。エンジン音はまんまイーグルを使ってるようだし。空戦機動中の会話、頻繁に出るディスプレイの文字なんかもホンモノの専門用語だらけ。「IFF」とか「RDY AAM」とかって分かる人に見て欲しい、って感じがプンプンしてる。サラウンドの音響設計も上質、唯一の瑕疵はいまどきのマニアックなアニメでスクイーズのワイド収録じゃないって信じらんね、って事くらいか。
まあ内容は原作を読んだ人向けだろうね。断崖でのミサイルとのチェイスで反転、バルカンで迎撃ってシーンとか何やってんだ?って思ったもん。(1巻見た→原作読んだ→2巻以降全部見たって順番なのよ俺)
ストーリーがもうちっと分かりやすく萌え系キャラでCG映像がものすげえの、というと「アップルシード」なんかもおすすめ。単発の劇場モノなので興味あれば是非。人間とロボットとアンドロイドのお話、だと思った(笑)
投稿: 三尉 | 2007.07.16 18:14
>原作は20年くらい前に書かれた神林長平の
SF小説「戦闘妖精雪風」
学生時代は今よりも(SFばかりでしたが)本も
読んでいて、面識はありませんが神林氏は母校の
先輩ということで単行本化されてから読んだはず
ですがすっかり忘れています... まだ実家に
本残っているかなぁ。
投稿: OZZY | 2007.07.16 18:31
ハードよりソフトがいいです。S・・・・Fも。
で、業務連絡ですが、送りましょうか? 近々、隣町に行くのでその際に持参しましょうか?
投稿: 南郷力丸 | 2007.07.16 18:35
おお、これが噂の(笑)。
とりあえず、しのぶさんのオススメだということで、ワタクシ昨日、小説の方を頼みました。やっぱり先に小説を読まねば、と思いまして。戦闘妖精・雪風<改>というヤツです。改訂しているんですねぇ。え、これがシリーズ第一作でいいんですよね(←ちょっと不安らしい)。
明日か明後日にはやってくるハズです。
楽しみです♪
投稿: リカ | 2007.07.16 20:21
「萌え」ってこれのことですか?(笑)
http://www.bandaivisual.co.jp/dbeat/mave/
アニメ版て原作からお話をずいぶん端折ってるのが残念です。4巻なんて全5巻しかないのにこんな話やってる余裕あるのか?って思ったし。(いや、4巻の内容はスピード感もあるし好きなんですけどね(^^;)
投稿: ryo | 2007.07.16 20:25
>三尉
私も三尉と似たような感じでchapter1~3を一気に見て
さっぱり意味が分からなくて、小説を読んでから
「あのスープってそういう意味だったのか!(おえ~~~っ)」とか
いろんな謎が解けたような感じだったよ。
あのいきなり反転も、零の極限状態での幻覚なのかな、とか、
ファーンが雪風を撃っちゃうシーンとかもうまさに「何やってんだ」状態。
で、アップルシード、PVを見たんだけどすげえなこれも!
X-BOXか何かのゲームみたい。
・・・と思ったらプレステ2のゲームでしたorz。
で、アップルのMovie Trailersにアップルシードあったので(何のシャレ?)
見たんだけど、やっぱすげえなこれ、士郎正宗ぽいねえ!
最近のアニメって、どこに行こうとしてるんだろう?
これ、機会があったら観てみます。
>OZZYさん
OZZYさんはSF小説をけっこう読んでらっしゃるんですね。
私は昔からSFやファンタジーものは食わず嫌いなところがあって
ほっとんど読んだことがなかったんです。
・・・SFって、作者が「アリ」だと言ったら何でもアリなとこあるじゃないですか。
常識で考えたらあり得ない設定でも「この世界ではそうなってるの」みたいな。
それってズルイなあと思って(笑)。
だけど、良質なSFならそういう設定にも安心して身をゆだねることができるんですね。
最近になってようやく(遅いよ)、SFもちょっと読んでもいいかなと思い始めました。
もしもOZZYさんが持っているのが改訂前の小説だったら
それはとっても貴重ですよ~。
古本屋を何件も回ったけど、改訂前のものは見つけられませんでした。
>南郷さん
えっ!南郷さんってハードがお好みなんだとばかり・・・・・。
すいません、今週はちょっと忙しくて
ブログの更新もままならなくなりそうです。
お手数ですが、送っていただけると嬉しいなと。
>リカさん
これですこれです!さすがに原作の小説の方は20年も前のものなので
今読んでも古さを感じさせないよう、新たに書き直したようです。
できれば古い作品も読んでみたいんですが
どうやらもう市場にはほとんど出回っていないようで・・・。
ですので、リカさんが買った「戦闘妖精・雪風」が正解。
そして、続編の「グッドラック 戦闘妖精・雪風」もありますよ~。
けっこう読み応えがあるので(文章量というよりは情報量がね・・・)、
じっくりがんばってくださいね(笑)。
>ryoさん
>>「萌え」ってこれのことですか?(笑)
そうそう!これこれっ(爆)。
検索してて見つけたんだけど、何じゃこりゃ!って感じでしたよ(笑)。
ま、これはこれでかわいいんですけどね~。
確かに原作の方が濃厚だし、人物の描写もとても詳細ですよね。
だから、アニメは無理矢理話を詰め込み過ぎて
原作を読んでない人にはさっぱり意味が通じない、ってことになったのかな。
せっかくこんなに作り込んだんだから、
もうちょっと分かりやすく作ってもいいのに、って思ったりもしたんですが、
それが「わざと」だとしたら、これはひどい確信犯ですね(笑)。
投稿: しのぶ | 2007.07.16 22:33
アップルシードの件
原作がその士郎正宗なんですが(笑)。
士郎正宗原作の他作品だと「マリオ66」ってのもあるし。
飛行機系のハードSFちっくなのがお好きなら「マクロスプラス」ってのもお勧めですよ。未見ならおひとつどぞ。
ていうかオイラ、雪風は三巻までしか見てないんだよな・・・
投稿: VINCO | 2007.07.16 23:10
>VINCOさん
すいません(笑)、「士郎正宗らしい」と書けば良かったですね~。
作品そのものは全く知らなかったんですが
ネットで調べて「なるほど、それで主人公の女の子が
草薙素子の少女時代みたいに見えたのか」と思った訳です(笑)。
「マクロスプラス」って、マクロスの続編みたいなもの?
プロトカルチャーがどうのこうの、ってアレですか?
ダンナが必死に(笑)マクロス見てるんですけど
今いち波に乗れなくてスルーしてたアニメでした。
VINCOさんのお薦めなら(笑)観てみようかしら。
マクロスが分かってないとマクロスプラスも楽しめないかな?
>>ていうかオイラ、雪風は三巻までしか見てないんだよな・・・
それはイカン!!!(爆)
むしろ1~3巻を飛ばしても4~5を観るべきです!(笑)
投稿: しのぶ | 2007.07.17 20:22
昔の記事を掘り起こしてスミマセン(汗。
読みましたよ~、雪風!
私には難しくてエラく時間がかかっちゃいましたけど。もう単語が分からなくって(汗。最後の方は、なんとなく右脳で理解しよう、みたいな感じで読みました(笑)。
しのぶさんくらいの知識があればもっとすんなり読めたのかな~、と思います。
読み終わって思ったのは、「悪女、光臨」。ヒドイよ、雪風~! 捨てないで~(涙。
特に最近、タチコマの(←コメントを見て、ご存知だと確信して書いてみました(笑))優しいAIに感激したばかりだったので、戦場ってホント非情ね……ってしんみりしてしまいました。
でも面白かった! 良作を紹介してくださってありがとうございます~。
できれば「グッドラック」の方も制覇してから、アニメに移りたいな、と思います。
投稿: リカ | 2007.09.18 18:26
>リカさん
おおお!読み終わったんですねっ!お疲れさま~。
小説は確かにちょっと難しいというか、
あれは書いた本人の文章力じゃないかって気もしてるんですが(笑)
だいたいの骨子が分かりさえすれば、アニメもすんなり入れると思います。
エヴァもそうだったけど、アニメって初回を観ただけでは
全く意味が分からない、ってのが多いじゃないですか。
雪風も私はアニメから入ったんですが
「いったいこの人たちは何と戦っていて、
なんで雪風は変な機動をするのか」ってのがサッパリ分からなくて
2話目あたりでようやく話が飲み込めた、という感じだったんですよ~。
でね、お薦めしといてこんなこと言うのもアレなんですが(笑)
「グッドラック」はあまり読まなくても良い気がします(笑)。
小説とアニメとではストーリーも最終回もちょっと(いやかなり)違うし
アニメの方が雪風を愛らしく感じられると思います(笑)。
小説の雪風は、ちょっと勝手すぎますよね(笑)。
機会があったらぜひ!レンタルショップに足を運んでみてくださいねっ。
アニメの美しさはかなーりお薦め!ですよ~。
投稿: しのぶ | 2007.09.18 23:59