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2008.08.01

ティラノサウルスはチキン野郎じゃない?

去年の4月にSHINOblog: ティラノサウルスはチキン野郎だったで、「ティラノサウルスの化石からニワトリによく似たコラーゲン(タンパク質)が発見された」というニュースを紹介しました。

恐竜とは「中生代に栄えた陸上に住んでいた爬虫類の仲間」というのが分かりやすい定義ですが、古生物学(古脊椎動物学)上は「トリケラトプスと現生鳥類の最も新しい共通の祖先から派生する全ての子孫」となっており、「肉食恐竜の一部は鳥に進化した」という説は現在ではほぼ定説になっています。

ただ、「骨格が鳥とそっくり」ということは分かっても、細胞単位での実証はまだできていませんでした。
ところが2007年4月に、ノースカロライナ州立大学のシュバイツァー博士がティラノサウルスの化石に残っていた血管などの軟組織からタンパク質の抽出に成功。
このタンパク質を分析したところ、ニワトリのものとよく似ていたというのです。


そして今回、この発表に異を唱えたのがワシントン大学のトーマス・ケイ博士。
Dinosaurian Soft Tissues Interpreted as Bacterial Biofilms(英文だし専門用語が多くて読めない 汗)

発見されたタンパク質はバクテリアによるバイオフィルムの構造と良く似ており、バイオフィルムの構造体をタンパク質と誤認識した可能性がある、とのことです。
骨組織は長い年月で浸食されたり、ある種のバクテリアのエサになることがあります。
ケイ博士らは、電子顕微鏡によってバクテリアが骨組織を浸食した痕跡を発見しています。
さらに、タンパク質がもとの構造を残したまま6000万年以上も残ることに対する疑問も、今回の異議の理由となっています(タンパク質は普通、100万年も残らないとされています)。

また、鉄イオンが含まれたために赤血球ではないかとされた細胞は、微生物による鉄分を含む小球体ではないかとしています。
赤血球を持たないアンモナイトからも似たような組織が発見されているそうです。

・・・・・・うーん、去年の発表はやっぱり時期尚早だったんでしょうか。
ケイ博士も恐竜と鳥の繋がりそのものを否定している訳ではなく、あくまで今回の発表に関しての異議なので、今後は別な研究機関が何らかの証拠を出してくるかも知れません。
あんなにセンセーショナルな発見だったから、きっと他の古生物学グループもがんばって追調査してると思うしね。

まあねえ。
個人的には、できれば白色レグホンじゃなくて、ワシとか鷹と同じタンパク質が見つかってほしかったので(笑)、次回はぜひ、猛禽類のタンパク質を見つけてほしいものです。

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