テオ・ヤンセン展に行ったよ
ちょっと前から動画サイトやテレビで話題になっていた、風で動くオブジェ。
南アフリカでBMWのCMに起用されたのがきっかけで、一気に有名になったので見たことある人もいるんじゃないでしょうか。
「ようつべ」にアップされてるCMはこちら(1分6秒)。
YouTube - Theo Jansen - Kinetic Sculptor:
このオブジェが東京に来たというので、観に行ってきました。
■-Theo Jansen- テオ・ヤンセン展 公式HP
■テオ・ヤンセン展 | SPECIAL EVENT | 「日比谷パティオ」 ヒビアカリ(HIBIY-AKARI)プロジェクト
テオ・ヤンセンは1948年、オランダのスケベニンゲン、じゃなかったスヘーヴェニンゲン生まれの芸術家。
デルフト大学で物理学を学んだ後、画家となりストランドビースト(ビーチアニマル)を作り始めます。
彼の作品はプラスティックのチューブで作られたストランドビースト(strandbeest オランダ語“砂浜生物”の意味)というオブジェで、風にあおられただけでフラフラと生き物のように歩くのです。
ビルの谷間に唐突に現れるテント小屋とコンテナ。
何かが建つまで暫定的にアート空間を作ったのかな。
テント小屋に入るといきなり芋虫くん(?)がお出迎え。
体中に細いチューブが張り巡らされていて、チューブに圧縮空気を送り込むと本当に芋虫のように這い回るのです、ほんのちょっぴりグロテスク・・・。
背中に背負った羽で風を受け、横にギシギシと動くのだそうです。
残念ながらこちらは展示だけ。
全長10m以上はありそうな大作。
もうね、なんで屋内展示なのかと小一時間!
上のオブジェを真正面から見たところ。
構造としては意外と単純で、全ての継ぎ目が稼働する三角形の集まりでできています。
それがこれだけ大量に集合することでとても複雑にお互いを影響しあって動くんですね。
これまた巨大な羽を持つストランドビースト。
こちらも羽が風を受けることで、カニのように横歩きするのです。
羽の付け根はこんな感じ。
クランクのようなチューブに接続することで、羽全体が流れるようななめらかな動きをします。
私はこれが自動車のドライブシャフトのように動力源になってるのかと思ったのですが、どうやら羽が動くのは単純に「動くと面白い」から、のようです(笑)。
たとえ羽が動かなくても、風に押されるだけで煽られるように足が動くらしい。
足の部分。作りはけっこうテキトーです(笑)。
荷造りヒモとかロープで結ばれてるだけだったり、強引にセメダインでくっつけられてたり。
タイヤのような足もありました。
この辺は、ちょっと器用な小学生なら夏休みの宿題で作れそう(こらっ)。
今回の展示会、ものすごく残念だったのは屋内展示だったこと。
このオブジェたちは風を受けて動いてナンボな訳ですよ。
それなのに、どいつもみんな室内でじっとしていて、これでは単なるグロテスクな屍体です・・・。
その中でこの作品だけはみんなが自由に動かすことができました。
真ん中を押すことでギシギシと音を立てながら前進させることができます。
動く姿はけっこう感動的。
というわけで、動画を撮ったので紹介しますねっ。(22秒)
押したり引っ張ったりしてるのは、もちろん私(笑)。
かなりおっかなびっくりですが(汗)、ものすごくギシギシ言うのでかなり怖い(笑)のです。
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コメント
なんだかすごいタイラップのお化けっすね!
投稿: ryo | 2009.03.22 23:40
>ryoさん
コメントがすっかり一ヶ月ぶりになっちゃいましたが(汗)生きてます!!
これねえ、近くで見ると意外と汚いというか(笑)テキトーなんですね。
こういうアバウトなところは日本人には許せないかも知れない(笑)。
ただ、少し離れてみれば(笑)それはもうなかなかの迫力で
これはもう、風の強い浜でちゃんと見てみたいなと思わせました。
投稿: しのぶ | 2009.04.20 02:56